古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

子子子スゴイ

 いつもより早く、上海ラヂオに行って来た。それでもたくさんの人。いったい何時から来てるのだろう。ある人たちは、店員が本箱に並べるとすぐ抜いていく。ちくま文庫や文芸文庫、学術文庫などみんな抜いていく。そうだったのか。まあ、でも、それでも、何冊かは買えるのだから、いいとしよう。子子子ちゃんもやってきた。買ってる買ってる。何を買ってるのかと見てみると、中公文庫『宦官』を2冊買っている。よっぽど宦官に興味があるのか。そういえば他の本も……。
 ぼくは、文庫4冊、新書1冊。
 太田治子『私のヨーロッパ美術紀行』、朝日文芸文庫。
 土門拳『古寺を訪ねて 京・洛北から宇治へ』、小学館文庫。
 桑田忠親蘭方医桑田立斎の生涯』、中公文庫。
 横田順彌『予期せぬ方程式』、双葉ポケット文庫。
 池内紀『読書見本帖』、丸善ライブラリー。
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「古本ソムリエが選ぶ絶版品切れ文庫フェア」用の文庫をダンボール箱に詰めていく。
 残しておこうか出してしまおうかと迷ったり、なかなか時間がかかる。
 文庫なんてたくさん部数が出ているのだからすぐ見つかる、と考えている人がいるかも知れないが、とんでもない。毎日のように古本屋めぐりしていても、5年も10年も見ない文庫がたくさんありますよ。例えば、野呂邦暢の文庫など全く見ませんよ。庄野潤三の名作『ガンビア滞在記』なども最近見ないな、と思い、今「日本の古本屋」で調べたら、何と500円で出してるところがあり驚いた。安いですよこれ。今月中に探してこいと言われても無理だろうなあ、そんな本です。インターネットは便利です。
 今日は上海ラヂオのあと、枚方と三条のブックオフに行って来た。
 『夢二えはがき帖』や、日本の写真家3『福原信三と福原路草』や『現代アメリカ女性写真家集』など少し大きな本も買う。