古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

ジャズ喫茶「ラッシュライフ」

zenkoh2007-08-15

 昼前に到着。やはり毎日来てしまう。赤尾さんの台が200円均一になってる。小澤書店の『定本那珂太郎詩集』、限定980部、署名入り、吉岡実装幀、背革、うーん、天が汚れている、それもひどい、雑巾でまず拭いて、それもそうとう強く、どうだろう、まあ200円だから文句は言えないし言わない、うーん、汚れは残るだろうが、よし、買っておこう。鮎川信夫『失われた街』(エッセイ)、渡辺均『落語の研究』、織田作之助西鶴新論』。
 中井書房は500円均一が100円均一になっていた。真剣になってみる。宇野浩二『文學の三十年』、長田弘深呼吸の必要』、『W・H・オーデン詩集』(英文)、廣津和郎『大和路』(鎌倉文庫)、萩原朔美『赤い自転車』、ユリイカ谷川俊太郎による谷川俊太郎の世界)、『藝能東西』、小林信彦『うらなり』、『エンツェンスベルガー全詩集』(人文書院)。100円本がたくさんあって楽しい。ふと前を見ると、林さん。
 水明洞は2冊、300円。福原清詩集『催眠歌』(湯川弘文社)、宮沢賢治『童話グスゴーブドリの伝記』(復刻)。
 初日行けなかったので、昼飯は、グリル生研会館。「初日は、すみませんでした」といわれた。ハンバーグとエビフライ。
 またもどり、100円均一をもう一度見ようと近づくと、ガケ書房のバイトの女の子。初めて来たらしい。最近入ったアルバイトのコだけど、ユニークなのはすぐわかった。ぼくのことを古本屋さんだと思っていて、この本ならいくら付けます、なんて聞いてくるから、面白い。
 鴨川が見下ろせるベンチに座り、那珂太郎詩集を取り出し、ティッシュを何枚も重ねて、ひどく汚れている部分を、必死でふきまくる。外函と函の天の部分はあきらめて、ちぎって捨ててしまう。
函なんて別にいらないが、この吉岡実装幀、小澤書店の函は、いい感じなので、天だけ捨てて残りは持って帰ることにする。背皮の部分は特にきれいになった。買ってよかった。
 あまりにも集中して拭いたので疲れてしまった。
 出町柳駅前のジャズ喫茶に入る。2時間ぐらいいて、本をこねくりまわす。夜12時までやっているとのこと。