古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

澁澤龍彦解説のエルンスト

 雨が降っているが、中途半端な降り方なので、しばらく様子をみる。キツイ降りだとやはり古本屋には行きにくい。店頭均一台が大好きな男なので、どうしても、そうなる。店のほうでも、雨が降れば、今日は店頭の追加はやめておこう、なんていうことになるのだろう。でも経験で言うと、結構雨の日にいい本買っているから不思議だ。
 だからというわけでもないが、思いきって廻ることにした。でも何も買えず、ブックオフ三条店にたどり着く。最近、ブックオフであまり買えていないので、無理にでも今日は買うつもりだった。そういう熱い気持ちでまわるが、手には何も持てない。仕方ない、「ファブリ世界名画集」が105円でまとめて出ていたので、その中から2册選んで買うことにした。中原佑介解説の「デュシャン」と澁澤龍彦解説の「エルンスト」。ファブリは、薄いというのがいい。詩にも言えることだが、あまりたくさんの名作を見せられても疲れてしまう。体力がなくなっている。少しでいいんだ。
 電車のなかでぱらぱら見ていく。もっと買っとけばよかったなあ、と反省した。
 今日は体験入塾の生徒が3人来た。いつもよりはっきり優しい人になっていた。いつもなら一言イヤミを言うような所でも、ニヤニヤしていたので、前からいる生徒は変な顔をしていた。