古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

早稲田古本村通信を読むと、

 中嶋くんが、「ちょうちょぼっこ」のことを書いている。これはよく書けていると思った。何回も通ったものしか書けない強さがでていると思う。
中嶋くんの文章を読めば、雑誌の紹介記事がいかにうわべだけのものが多いかがわかる。今こうして書いていても、なんだか可笑しくてたまらない。なぜなんだろう。よく知ってることを書かないとね、ということか。「ちょうちょぼっこ」に行きたくなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 11月1日の善行堂オープニングイベントに、魚雷くんも来てくれるらしい。楽しいイベントになるでしょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 国書刊行会の『動物園の麒麟』は、板倉鞆音訳のリンゲルナッツ詩集。いやあ、よく出してくれたな、という一冊だ。
 その編集をしてくださった川村さんが善行堂に。『新・文學入門』の架空文学全集に「板倉鞆音集」を入れたことを喜んでくださいました。
 入れたといっても私の場合は、架空なので大したことはないのですが、川村さんは本当に出したのだから、こちらは本当にスゴいことです。
 ご夫婦で善行堂まで来て頂きありがたいことです。板倉鞆音のことを話すことができてよかったです。
 私は近くに、板倉鞆音訳の『クラブント詩集』を置いてときどき読んでいます。
 お祝いもいただきました。それがまたステキなドイツ語のリンゲルナッツ詩集で、イラストも気に入りました。
 板倉鞆音訳がトレーシングペーパーに印刷されて貼ってあるのもいいなあ。それとジャズの演奏に詩の朗読が入るというCDも。こちらも早速善行堂に流しました。よく合っていたと思います。
 グレン・グールドの演奏にイノックアーデンの朗読が入ったCDも大好きだけど、このCDもよく聴くことになるだろう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 恵文社のノムラさんが仕事帰りに本を返しにきてくれた。「みんなの古本」というタイトルになるかどうか知らないが、今年も原稿書きました。
 いろいろ話して楽しかった。瀧井孝作を買っていただきました。この前の中谷宇吉郎といい今日の瀧井孝作といい、渋すぎるのではないでしょうか。
 ノムラさんに、山田稔さんを連れて来て、とお願いする。いろんな人に来てもらいたい。そして善行堂で、本の話をしたい。そういうことの積み重ねで、店が魅力的になっていくのだと思うから。
 『クラブント詩集』を見せて、自慢する。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ガケの子子子ちゃん、雪舟を買ってくれる。子子子ちゃんは、善行堂の棚を見て、この前きたときには無かった本、すなわち入れ替えた本がどれであるかを当てようとする。この本でしょ、新しく入れたのは、なんて言ってる。かなり当たっているので、よく棚を見ているのだと思う。
 もう少し修業すれば古本者になれるかも知れない。そんなの成りたくないかな。