昨日は、扶桑書房の目録のことで、ショックを受けた。まあいいか、と書いたけど、いいことないなあこれは。はっきり覚えてないが何回か注文しない号が続いたのか。それとも私がどこかで店主や「初版本」について不適当な発言をしたのだろうか。そんなはずない、大好きな目録なんだから。
まあいいか、いやいいことないなあこれは。何とかしないとな。扶桑さんに電話するのが一番はやいのだが。もしかして、誰かが裏工作して私のところに届かないようにしているのかも。うーん、これは古書ミステリーが書けるかもな。
昨日はショックで、この日記も書けなかったが、しっかり古本は買っている。
長田弘『詩集メランコリックな怪物』、思潮社、1000部限定、800円。
柴田元幸『舶来文学柴田商店』、新書館、100円。
ボルへス『不死の人』、白水社、1968年初版、100円。
森有正『遥かなノートル・ダム』、角川文庫、100円。
今日の話。
ガケ書房に古本を追加する。お客さんいっぱいで本もよく売れている。自分がいいと思う本が売れるとうれしい。
電話で、「スピン」の問い合わせがあったらしい。そうでしょうそうでしょう、佐野繁次郎の装幀本の特集だもんな。売れるだろうこれは。ガケも大量に仕入れておいた方がいいよ。
バイトの女の子が、マルケスの『百年の孤独』を読みたいという。これはすぐ見つけられるだろう。この前、持っていったのがもう売れていた。やはり名作つよし。
吉岡書店の店頭で、沼波瓊音の『徒然草講話』、昭和3年、6版、修文館、を300円で購入する。
沼波瓊音のことは、山口昌男の本や、森銑三の『古い雑誌から』という本で、取り上げられていたのを覚えている。『古い雑誌から』には、沼波のほか、林若樹、井上通泰、三村竹清、斎藤緑雨、
内田魯庵、岩本素白、など、興味深い名前が並んでいる。文藝春秋新社発行の新書版。これは、持ってない人はぜひ探してほしい。
『徒然草講話』は、訳だけでなく、評があって、沼波の文章、考えが読み取れる。
この前、木屋町の「ディランセカンド」で岡崎と話したとき、辻原登のことになった。ぼくは、「村の名前」ぐらいしか読んでいないが、岡崎はなかなかいいと言ってた。で、ぼくも読んでみようと思い、さて、何から読もうかと考えていた。焦らなくても古本で見つけることができるだろう。
今日、一冊、辻原登を見つけた。『マノンの肉体』、1994年、講談社。この作品がよければさらに辻原を読み続けることになるだろうが、どうだろう。こういうときは、最初何を読むかが大きい。いい作品であってほしい。ちなみに今日買ったこの本は、献呈署名落款入りだった。作品がよければこのサインもうれしいと思うだろう。