古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

今日もあまり買えなかった

zenkoh2008-03-07

 今日もいろいろ廻ったが、結局、買ったのは一冊だけ。やっぱり。10冊ぐらい買わないと買った気がしない。
 西條八十『女妖記』、昭和35年、中央公論社佐野繁次郎装幀、500円。
 この一冊を持って、大阪古書会館を出た。いつもなら、大阪城まで歩き、ベンチに座り、ゆっくり本を見たり大阪城を眺めたりするのだけど、一冊だともの足らない。
 かっぱ横丁に向かうしかない。
 走るようにしてかっぱ横丁に入る。が、ああ、ここでも買えなかった。
 古本より高い餃子ラーメンを食べた。
 西條八十の『女妖記』を、読んでみると、石黒敬七など実名もでてくるので、最初エッセイかとも思ったが、短篇小説集なのだろう。
 昭和35年前後の中央公論社本には、共通した味わいが感じられる。カバーの紙やコーティング、本文紙、製本など、とてもいい感じだ。でもカバーが破れやすいとか、傷みやすいようで、状態のよくないことが多いようにも思う。最近買ったのでは、三島由紀夫の『続不道徳教育講座』も、昭和35年発行で、西條本と、印刷日が同じ、装幀者(佐野繁次郎)も同じだった。
 駅前ビル地下のジャズ喫茶「ワッツニュー?」に入る。
 ビル・エバンスマックス・ローチクリフォード・ブラウンアート・ペッパーオスカー・ピーターソン、などが、かかる。
 この店もだんだん音が小さくなってきているように感じるのは私の耳が悪くなっているせいかも。とにかく、ジャズは、がんがん聴きたい。
 オスカー・ピーターソンが意外によかった。