四天王寺に行って来ました。
10時ぎりぎりに着くか着かないか、そんな時間になってしまった。改札を出たところで、ブックオンに会う。いろいろ話しながら四天王寺に急ぐ。
まだシートがかかっていた。100円均一にはやはりたくさんの人がとりついている。
シートをめくると、よさそうな本本本。
◯中村武羅夫『明治大正の文學者』、昭和24年、留女書店。
包装紙でカバーがかけられていたので、とてもきれい。同じ人が手放した本がたくさんでていた。
中村武羅夫は「新潮」の編集長だった人。
この一冊、100円を支払って、そのまま去っていったらカッコいいのだが、このあと何度もこの場所にもどってくる。
◯新村出『ちぎれ雲』、昭和17年、甲鳥書林、木下杢太郎の装幀。
ちょうど、牧野哲さんから、甲鳥書林の本いいですね、というメールを頂いたところ。
甲鳥書林はもっと調べてみたい。
◯前川佐美雄『短歌随感』、昭和21年、臼井書房。
これも京都の出版社。臼井書房もいいな。
◯齋藤弔花『獨歩と武蔵野』、昭和17年、3000部、晃文社。
◯平野威馬雄『何だか気になる話』、昭和30年、あまとりあ社、新書。
◯谷内六郎『遠い日のうた』、昭和41年、修道社版、裸本。
◯生島遼一、桑原武夫『文學と女の生き方』、昭和29年、中央公論社。
◯真船豊『梅原龍三郎』、昭和19年、石原求龍堂、4000部。
◯野口武彦『花の詩学』、1978年、朝日新聞社、。
◯佐藤春夫『小説高村光太郎』。
などなどを手にもってまわる。途中テレビのインタビュー。こんな忙しいときに!
そのほか、広津和郎訳の『マノン・レスコオ』大正13年、新潮社、橋本靖雄『時の栞に』。
どのくらい、100円台にはりついていたのかは、わからない。ただもう知った顔はそこになかった。
ぼくも、他をまわることに。
一冊300円五冊1000円の台で。
◯横光利一『覚書』、昭和10年、沙羅書房、函なし、佐野繁次郎装幀。
◯鍋井克之『閑中忙人』、昭和28年、朝日新聞社。
◯森林太郎譯『即興詩人』上、明治39年3版、春陽堂。
◯田村泰次郎『春婦伝』、昭和22年、銀座出版社、三岸節子装幀。
◯福原麟太郎『本棚の前の椅子』昭和34年、文藝春秋新社。
一冊100円、文庫新書台で、
◯山田順子『女弟子』
もっと買ったがもうこのぐらいで。
いろんな人と会い、話すことができた。
両手に重くても幸せな気持ちで仕事にむかう。時間があるので大阪駅前ビルに寄って食事することに。
何を食べようかと見て回るが、決められない。仕方なくハンバーガー。これがおいしくなかった。
高校同級生の白井から電話。また同窓会があるのだ。出欠の返事をしていない。はがきをもらったが、今日までに連絡せよとのことだったらしい。
「連絡してこない奴が多いなあ、◯◯はそんな性格やなかったのにな、ヨシユキが連絡してこんのは、まあわかる、でもあの◯◯は連絡してくるやろ、ほんま、みんな滅茶苦茶や」などと幹事の白井は笑いながら怒っている。只今17名ぐらい出席の連絡が入っているという。だれが来るのか一応聞いてみる。
駅前ビルを探検すると、ジャズ喫茶発見。「Pile driver」もっと音を大きくしてほしいが、はじめての喫茶店はいいものだ。買った本を「ちくま文庫手帳」に書き込んでいく。そしてコーヒーとジャズ。いい本が買えたことに満足する。