古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

冒険王付録も100円

zenkoh2007-10-12

 影書房、戦後文学エッセイ選10、『島尾敏雄集』が届く。このシリーズなかなか面白そうだ。『長谷川四郎集』とか『武田泰淳集』とか『富士正晴集』とか。『上野英信』を入れたあたりに編集者の意気込みを感じた。
 ガケに寄ると、偶然、「日経エンタテインメント」の人が。副編集長の方、ライターの方と、名刺交換し、少しお話。副編の方は、アクセスで、「スムース」を買ったことがあるとのこと。
 古本を補充して、ぶんこ堂に行く。店頭で、小川国夫『花深き』、200円。この本は、湯川書房本。限定本ではないが、ゆったりと文字を組み、平野遼の挿絵が入った、湯川さん装幀の贅沢な本。湯川書房クジャクのマークもいいなあ。それと、国枝史郎伝奇文庫『蔦葛木曽棧』下、横尾忠則装幀本の中でも好きな一冊だ。上とか中とか下など関係なく100円なら買ってしまう。カバーを取ってもいいし、扉のデザインも好きだ。紙も文字もいうことなし。国枝史郎を読むならこの文庫シリーズがいい。
 店内でも物色していると、外に林さんの姿。古本屋めぐりをしていると、いろんな古本好きに会うわけだけど、いつもちょっと恥ずかしい。
 紫陽書院、福田屋、吉岡、そして水明洞。店頭はすべて100円。
 尾崎士郎の随筆集『関ヶ原』、昭和15年、高山書院、墨筆サイン入り、『文藝講座』(大正14年)の合本、久米正雄の『學生時代』(大正9年新潮社、重版)、ハックスレーの『ガザの盲ひて』(昭和15年、西村孝次訳)、「小津映画の特集」1965年のパンフレット、冒険王の付録「痛快読物文庫」(昭和26年)などを購入。