古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
たくさんのコメントありがとうございます。
みなさんの個性が感じられてよかったです。
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昨日の京都は雪がすごかったのでゼロ覚悟の開店でしたが、たくさんの人が来てくださいました。
まずマサキングさんの電話がありました。
金子さんの詩集の取り置き。これで善行堂でも完売、見本が残るだけになりました。マサキングさんの取り置きは、もう一冊あって、それは中山千夏さんの本でした。謎の人物マサキング、オソルベシ。
日用帳の藤田さん、徳川夢声の濵田さん、ご来店。
前回は気づかず残念でしたが、今回は少しお話ができてよかったです。ブログ日用帳の面白さは抜群なので、お会いしてお話したいと思っていました。話は私が以前均一台で見つけた、徳田秋声『四十女』のことでした。大正に出た、植竹書院の文明叢書です。私の自慢の一冊です。濵田さんには、最近、清流出版から出た「徳川夢声のくらがり二十年」「徳川夢声のあかるみ十五年」「徳川夢声の小説と漫談これ一冊で」を頂きました。解題を濵田さんが担当しているのですね。これはうれしいな。徳川夢声のなかなか読めない文章も入っていて貴重です。
去年、何回も、買い取りの本(とてもいい)をバイクで持って来てくれた青年が、雪なので電車と歩きで来てくれた。本が好きな青年と話すと気持ちが若返りますね。(書いてる途中で寝てしまいました)
中原くん、三谷さん、来てくれる。
三谷さんのつっこみが鋭くなっている。
「今の山本さんの言い方、ちょっと偉そうでしたね」
などと言われる。
中原くんのつっこみもきつくなっていた。
三谷さんに文庫本を使って未読かどうかは、表紙を開いたときの弾力でわかるもんや、これなんか読んでない本、これは読んでる本、などと説明し、三谷さんが「すごいですね〜」などと感心すると、
ふたりをみて「アホとちゃうか」という小さい中原くんの声が確かに聞こえた。
airbugくんも寄ってくれた。一年間いろいろお世話になったなあ。
今年最後は、海野くんでした。ありがとう。
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2010年、買えてよかった本たち。
永田助太郎『冒険小説 月姫と月王子』(昭和23年教育学習者)。一冊だけ選べ、といわれたらこの一冊でしょう。
森鴎外『かのやうに』(大正3年籾山書店)。カバーに痛みはありましたが函入りの小型本。
近松秋江『戀より愛へ』(大正14年3版、春陽堂)。正宗得三郎装幀。
川崎長太郎『小説集 淫賣婦』(昭和23年岡本書店)
開高健『フィッシュ・オン』(朝日新聞社
◯『探偵小説 操らるゝ女』(昭和7年湯川明文館)。作者名がない。表紙がないのだが、大阪が舞台の挿絵入り探偵小説、値段も安かったので購入。簡単な補修も楽しかった。
◯『緑泉集』  山宮允編、 1冊、 大14(鈴蘭同人詩集)初版、昭和7年再版の印あり。 石川道雄(11篇)、龍膽寺旻(内藤吐天)、山宮允他。
横溝正史『幽霊騎手』(昭和29年、東方社
吉岡実詩集『神秘的な時代の詩』(湯川書房 150部)
司馬遼太郎『豚と薔薇』(昭和43年東方社