古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

早起き

zenkoh2007-09-24

 デューク・ジョーダンの、「チボリ ワン」を聴きながら書く。(ウィルバー・リトル、ダニー・リッチモンド) 
 マルギン前の100均があるので、早起きする。10時過ぎに着くと、ガケバイトの子子子ちゃんが熱心に見ていた。軽く挨拶して真剣な顔して見てまわる。
 堀田善衛『聖者の行進』は、中世小説集か。向井敏『虹をつくる男たち』の副題は、コマーシャルの30年。佐々木浩『やさしいめまい』はサイン入り。井上光晴の最後の短編集『病む猫ムシ』。
小林勇『夕焼』など、10冊ぐらい抱えて見ていると、女性が寄ってきて、ちょっと見せてもらえますか、といって勝手にぼくの本(まだ買ってないが)を、一冊づつチェックしていく。
 「さっき、買おうと思ってた本がないんですよね」といいながらであったが、結局ぼくの本のなかにはなかったみたい。
 「何ていう本なんですか」と一応聞いてみると、
 「いや、そういうことではないんです」
 話が噛み合ず、離れたが、また、出会ったときに、ぼくの抱えてる本を見ていた。ときどきこんなことがあるなあ。この前なんか、もう買って袋に入っているのに、それを出して見せてくれ、といった、おばあちゃんもいた。
 本を置きに家にもどり、そのあと。ガケに古本を追加に行く。山下くん、休み。
 A古書店で、中村真一郎『私説源氏物語』100円、河野多恵子『血と貝殻』100円。福田屋で、『植草甚一自伝』、100円。図書館の廃棄本で、ビニールが貼ってありラベルなどもあるが、100円なら、と買っておく。表紙が見事。和田誠のイラスト、平野甲賀のデザイン、額に入れて飾りたい。今まだ『暗夜行路』の読書中なのだけど、この自伝を車中で読み出すことに。
 こんな文章があった。
 「どうやら最近は女みたいになっていくようだ。」昼間はそう思わないが、夜になって部屋の中を見回すと、そう思うとあった。スカーフや指輪などが目に入るのだろう。面白い。
 ブックオフで、久世光彦『昭和幻燈館』(中公文庫)105円、『チェーホフ伝』105円。
 今、丁度、デューク・ジョーダンが終わった。