古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

今日も下鴨へ。
いつも両手に持てるだけ買うことになる。
ときどき持ちかえないと、血が止まってしまい、指が真っ白になってくる。
中原くんと会ったとき、おばあちゃんが山本さんのことずっと見てましたよ、と。
そうでしょうそうでしょう、そのくらいの迫力はあったと思います。
中原くんは、そのとき2冊だったので、昨日の三谷さんのことが話題になる。
三谷さんに、もっと買わないとダメだよ、っと言ってしまったこと反省しました。
デコさんにも会う。こうして本の好きな人たちが集まってくるんだ、この下鴨は。
楽しみ方がいろいろあって、明日も私は行きます。
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昨日、ガケ書房で買った、矢田津世子『罠を跳び越える女』を少し読む。
安吾の「二十七歳」と「三十歳」も収録されている。
こんな文庫が出ていたとは。無双舎F文庫。
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今日、下鴨で買った本で、いい感じなのは、武林無想庵訳、モーリス・デコブラ『首斬りセレナーデ』、昭和6年、中央公論社
読み出したのは、水上瀧太郎『第四 貝殻追放』、昭和4年、大岡山書店。
これなど、面白いに決まっている本で、読み出せばもう他の本には見向きもできなくなる、そういう本。
でも以前そう思いながら読んだのだが、今回はどうか。最上の雑文集と言っていいか。
出だしを読んでやはり上手いもんだなあと感心した。

    ほんとの話か嘘の話か知らないが、はなした人はほんとだと云った。

大岡山書店、小村雪岱装のこの本で読めるのは幸せだ。