吉田山荘の前を通るとあとはずっと下っていく。青乃荘のシャッターは閉まっている。
ビヤントでビーフカレー中辛。
水明洞に寄る。
ここの100円棚の前に来ると時間を忘れる。椎名其二訳の昆虫記があったのでよろこんで取り出すと、1500円と書いてあった。社長に聞くと「みんな100円です」といったあと、本を見て「これはちがう」と。うーん早く100円にしてほしい。
100円均一で買った本。
瀧精一『藝術雑話』、明治40年初版、金尾文淵堂。
櫻井忠温『草に祈る』、昭和2年初版、著者自装、朝日新聞社。
平野謙『知識人の文學』、昭和23年初版、近代文庫社。
小谷剛『医師と女』、昭和30年、コバルト新書。
保田與重郎『日本語録』、昭和17年、新潮叢書。
宝島、1976年12号、などなど。
平野謙の『知識人の文學』は、戦中に書かれた文芸時評。近代文庫社発行。近代文庫といってもサイズは普通の46版。本当に薄い薄い紙に印刷してある。
戦後の文芸時評は、河出書房新社から、上下二冊本で出ているが、最近、見なくなった。
ぼくなど、平野謙の文芸時評を読むことで小説の読み方を教わった時期があった。
この戦中版で読むのもいいなと思った。以前、講談社の名著シリーズで読んだのだったか。
電車のなかで、加能作次郎集、を読む。最初はずっと、能登のこと。
どこかに、ぶらっと、行きたい。旅に出たい。