向井くんから、売れ残った本が届いた。
これは絶対売れるだろうと思った本が意外と多く売れ残っている。そういう本は、ぼくは二冊以上持っている本なのだ。これはいい本なので善行堂の本棚に並べたい、と思って少々高くても買っている。何が売れるかはいまだによくわからない。まあ、それが面白いのだが。また向井くんに誘ってもらえるようにガンガンと古本買おう。
朝、ジュンク堂新潟店?の澤山くんから電話あって、工作舎対談本『新・文學入門』が出たら、ジュンク堂BAL店で何かやりましょう、という話だった。まだはっきりと決まったわけではないけど、気持ちがうれしい。新潟にいても気にかけてもらって、本当にありがたい話です。ベストセラーになったら、金沢の古本屋さんとか、途中寄り道しながら、二人で新潟まで行きます。
ぼくとしては、発売記念古本まつり、みたいなことをしたい。これぞ文學、といった本を集めて、古本好きに買ってもらう。ついでに対談本も買ってもらう。これではちょっと弱いか。対談本を買わないと古本も買えないことにしようか。それじゃあ、来てくれないか。そうだ、いい古本を売って、その売り上げで、対談本を自分で買うというのはどうか。それで増刷が決まり、またその印税で対談本を買うというのは。
すみません、ちょっと酔ってます。
まあ、工作舎でも、いろいろ考えてくれてるだろう。ぼくは人前でしゃべるのが苦手なので、それ以外で考えていただきたい。5人ぐらいの人前だと元気なのだけど。
今日は昼過ぎまで用事。もう古本屋さんには寄れない時間だったが、せめて、ぶんこ堂さんだけでもと思い自転車をこいだ。
薄田泣菫『太陽は草の香がする』、昭和7年、春陽堂文庫、100円、を手にもって自転車をこぐ。この本はそんなには見ません。珍しいと言っておこう。確かアルスから出たのの文庫化。
紫陽書院をすぎたところで、扉野ラビットくんと近代ナリコさんとバッタリ。向こうも自転車。急いでいたので、降りずに、挨拶して、通りすぎた。
福田屋さんにも寄れず出町柳へ。
車中では、今日買った薄田泣菫のエッセイを少し、そして、黒瀬勝巳遺稿詩集『白の記憶』、エディション・カイエ、を読む。
1
前夜からの嵐が去った朝
ぼくは一人でその野原へ行った
嵐は木々を倒し
萌えはじめた草々をふみしだいていた
木々の枝からは雨滴がしたたり
朝日をうけてキラキラ輝いていた
ぼくは一本の木のもとへ駆けていった
仕事終わり、深夜12時ごろ、出町柳に着くと、改札口に、ガケ書房の、うめのくん。横にはかわいい人が。彼女だろうか。いいなあ、いいなあ、と思いながらまた自転車をこいだ。