古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

こんなに簡単なのも寂しい

zenkoh2008-03-17

 確定申告のことを考えると、憂鬱だった。最終日の前の日になってやっと、書きはじめる。計算機を横に置いて、仕方なく始めると、30分ぐらいで終わってしまった。あれっ、もっと大変だったはず。一年間の計算があっと言う間に終わってしまった。これはこれで寂しい。来年は、もっと複雑な計算をさせてほしい。いくら稼いでも税金がなあ、と言ってみたい。
 以前は税務署に入ると、こそこそしていたが、最近はどこからでもかかってこい、という感じだ。こんな冗談を言うのも書くのもこわかった。
 ヴィアントのビーフカレー甘口を一気に食べて、水明洞へ。やはり今一番面白いのはここ。
 店内の棚の本を見ると、500円ついてた値段が100円になったりしてるので、値段を見るのが楽しい。でも、中には、6500円などという本もあって、思わず声が出そうになる。今日も『村岡花子童話集』を取り出して値段見たとき、アッチッチと言ってしまった。気持ちよく買った本は、
 岡本一平『富士は三角』上、大正14年、越山堂、裸本、100円。
 室生犀星『山吹』、昭和20年、全國書房、100円。
 佐々木邦『夫婦讃歌』、昭和17年、大都書房、500円。
 高橋忠弥装幀。高橋忠弥は、絵も文字も色も独特なので、すぐわかる。もうすぐ100円になるかも、と一瞬思ったが、ガケ書房精算金があったので、状態もよかったので、清水の舞台から、飛んだ。
 深田久弥『わが山山』、東峰書房版、100円。
 長倉智恵雄『歌集 青嶺』、昭和19年、人文書院、100円。
 中山義秀『春夢』、昭和21年、丹頂書房、500円。
 石井友太郎装幀。丹頂書房の本はとても好きだ。
 ブックオフで、文庫一冊買う。
 吉行淳之介『私の文学放浪』、文芸文庫、105円。

 シャーロックホームズを買い直して(105)読んでいる。落ち着くんだこれが。
 中尾務、雑誌『CABIN』を読み出しているが、文学の匂いが立ち上がって、すばらしい雑誌だ。
 今、一番いい雑誌は『CABIN』かも知れない。きっとそうだ。 
 〈今日の自慢話〉

 実は私、『骨 井上多喜三郎追悼集』を一部持ってます。