古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

「京都0七五」

zenkoh2008-01-25

 Lマガジン最新号は「猫にメロメロ」。ぼくはどうも動物は苦手なのだが見ているとかわいいと思う。
 この4月に京都発信の新しい雑誌がでるという。創刊号は「道具」特集だそうで、ぼくのかばんの中を見せてほしいとのこと。朝電話があり、車で迎えにきてくれた。
 撮影のあいだ、いろいろ古本の話。かばんの中は本と手帖以外は変なものばかり。例えばこんなものも。(写真)
 スタッフの方々とお話して、いい雑誌になりそうな予感がした。
 今日は実家の本のなかから、「にのにのいちのに」用の本を、あれこれ選び出す。書き込みがないかどうかもチェックする。するとつい読んでしまったりしてすすまない。
 例えば、小島政二郎の『ペケさらんぱん』は、なんでもないような小説だと思われるかも知れないが、もう一作「和田芳恵君と私の一生」という興味深い読物も入っているのだ。
 つい読み出して結局あまり用意できなかった。ちなみに、小島政二郎はやっぱり『食いしん坊』だ。私は、『眼中の人』より『食いしん坊』をとりたい。
 車中ではずっと新潮文庫嘉村礒多集』を読む。最近の文庫、字が大きくなったのはうれしいが、収録作品が少なくなるのが残念だ。この新潮文庫は、19作品入っている。
 この文庫と文芸文庫一冊あれば、嘉村礒多の魅力は充分わかると思われる。でも女性には受け入れられない小説だろうなあ。嘉村礒多、面白い、という女性がいたら、話を聞いてみたいと思うぐらいだ。ぼくはなぜか離れられなくなっている。読み終われば、創元選書『秋立つまで』を探さないと。これは家のどこかにある。
 今日、ブックオフで買った本は、サロイヤン『人間喜劇』(晶文社)、200円。ベスト版文学のおくりもの。かつて出ていたものと装幀がちがっている。小島信夫訳はそのまま。
 サロイヤンの『我が名はアラム』には、苦い思い出がある。
 それと、南沙織『シンシアの英会話レッスン』105円。実日新書、昭和53年。