古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

地平社!

zenkoh2007-07-24

 中央公論の取材は、8月4日(土)に決まる。京都、大阪の古本屋さんをまわる予定。朝から堂々と古本屋めぐりが出来るなんて幸せだ。いつもは平日の真っ昼間、苦行僧のような顔つきでまわっている。
 小学5年生の生徒の親から電話があり、今日は用事で授業に出られないとのこと。5年生は一対一の授業(ああ生活苦しい)なので、一時間の空きができた。それでは、と金箔書房に急ぐ。古本の神様に感謝する。棚を見た瞬間、手が伸びてた。シャミッソー『シュレミール綺談』、手塚富雄訳、昭和22年地平社、訳者の献呈署名入り、300円。笹島喜平装幀。地平社らしい素朴な色づかいが好きだ。これは今年のベスト20に入る買い物かも。荒畑寒村の『寒村茶話』(朝日選書)100円もうれしかった。朝日ジャーナルに連載されたエッセイだ。目次を見ると面白そうだ。
 「自殺した犬」「鼻に穴があいてた」「貸本小説の耽読」「忙中閑の寄席通い」「監獄料理の粋」。
 深夜のコミックショックで、またスゴイものがあった。季刊雑誌『サブ』3号、特集、世紀末としてのファッション、735円。
 Lマガジンが届く。梅田辞典。これは使える。近い場所でも知らないことだらけだ。ちゃんとLマガ流になっているのがすごい。あっ、佐々木昌史くんも書いてる。ときどき、出町柳駅でばったり会う。印刷屋さんで働いているのか、いつも爪がくろくなっている。よく働いている手だ。双子ちゃんのお父ちゃん。天牛の平さん姉妹のように育ててほしい。ぼくは会ったあと、いつも、「がんばれ双子ちゃんのお父ちゃん」とこころの中で叫ぶ。今度いっしょに何かできるかもね。
 次号はいよいよ「本屋特集」。
 高遠本の家のこと、まだ書いていないが頭のなかではもう文字が動きだしている。