古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

ボルボで古本屋めぐり

 昨日は家にいて、荻原魚雷『古本暮らし』(晶文社)を読んだ。魚雷くんの古本暮らしがよくわかる文章で、あれこれ迷いながらも我が道を行く、といった強さも感じた。カバーの林哲夫の絵がすばらしい。このイスに座って背中に木々の向こう側を感じながらぼんやりしたいものだ。手に本があってもいいし無かってもいい。この絵はいつごろの作品なんだろう。
 今日は、10時に山崎書店で、大迫くんと待ち合わせ、京都の古本屋をまわってきた。6月15日発売の「京に住まえば」という季刊雑誌の取材だ。
 取材だといってもやはりいつものように買ってしまう。山崎書店では、青山南の『翻訳家という楽天家たち』(ちくま文庫)を100円で買う。昼から営業する古本屋さんが多いが、山崎さんは本当に10時から働いていた。
 このあと、15冊ぐらい購入した。うれしかったのは、『川島芳子獄中記』(昭和25年、東京一陽社)が100円、それと、北村太郎の『世紀末の微光』思潮社が200円で買えたことだ。面白そうなエッセイ集だ。
 取材が終り、「YAMATOYA」に入ってジャズを聴いた。
 長田弘の『本を愛しなさい』(みすず書房)を読みはじめる。