古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

近代ナリコさんも100円の本を買う

 福田屋書店の店頭(100円)で、佐藤B作編『東京ヴォードヴィルショー』や
斎藤美奈子『あほらし屋の鐘が鳴る』などを買い、今日は店内を見ることにした。新しい本も入っていたが、欲しい本はきっちりとした値段が付いていた。眺めていると背の高いきれいな女性が店頭の一冊の雑誌を持ち入ってきた。近代ナリコさんだった。何を買ったのだろうと興味あったが、ぼくの見落としだと悔しいので見ないようにした。
 車中で、池内紀の『作家の生きかた』を読了。正岡容は上手く書けていると思った。最近岩波から出た『定本正岡容寄席随筆』やちくま学芸文庫の『東京恋慕帖』『明治東京風俗語事典』、河出文庫の『小説円朝』は買っとかないといけないか、などと思い、『風船紛失記』を前にアスタルテ書房で見たことも思い出した。
 正岡容の本も100円で何冊も買ってきたが、みんな装幀に趣があってすばらしい本だ。来週の四天王寺でも出会えたらいいなと思う。どんな本と出会えるか今から楽しみだ。