古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

城昌幸『歌の秘密』

 あーす書房で、饗庭孝男シエナ幻想』(皆美社、裸本)100円、鈴木志郎康『社会の詩』(筑摩、詩のおくりもの4)100円を買い、少し話をした。この前
由良君美の話をしたのだが、そのあと、若い子が「由良君美ありませんか」と来たという。例の四方田さんの文章を読んだらしい。探す気持ちはよくわかるが、由良君美
にはなかなか出会えないだろうなあ。由良君美、前はよく見たのだが。
 井上書店にも吉岡書店にも寄る。もうすぐ春休み、休みになれば大阪の古本屋さんには行きにくくなるので、今日は金箔にも寄ることにする。
 金箔さんにこの日記のこと聞かれる。恥ずかしいので黙っていたが見つかってしまった。もちろん隠れているわけではないので読んでもらえればうれしい。今日はなぜか買えなかった。こんなときもある。ブックオフでも買えなかった。こんな日もある。
 書林かみかわ、より、城昌幸『歌の秘密』(昭和24年、白川書院)が届く。多数の注文があったというから、抽選で当ったのだろう。少年冒険探偵小説とあるが、珍しいと思い注文したのだ。こういう本が今人気がある。京都のあの白川書院、発行者は、臼井喜久太郎。