古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

長谷川郁夫『藝文往来』再読

 終日、家にいて、メモを取りながら、『藝文往来』を再読する。長谷川郁夫さんの著作は、書肆ユリイカ伊達得夫の評伝『われ発見せり』、第一書房、長谷川巳
之吉を描いた『美酒と革嚢』と読んできたが、今回は書評を書くので、読むのにも力が入る。
 CDを聴きながら、炬燵に入り込み、本を読めるのだから、これは幸せといっていいか。グレン・グ−ルドのバッハ、コルトレーンのバラード、ケニ−・バレルと
コルトレーン、ホレス・パーラン、など、たっぷりと聴いた。
 最近、満足に古本屋に行けないので、どうしてもネットで買ってしまう。パソコンで見ていると読みたい本がいっぱい出てくるので困ってしまった。今日も一冊注文してしまい、あと数冊欲しい本があったが、途中で思いとどまった。とにかく切りがないのだ。注文したのは、矢川澄子の『おにいちゃん』、澁澤龍彦回想本である。品切れになっているが、ときどき古本屋さんで見かける。読みたいと思い取り出すと、なぜか値段が高い。そういうことが何回かあったのだ。その値段にくらべると安い買い物だが、でも数多くなれば高額になってしまう。お酒を飲んでいるときは要注意だ。気を付けないといけない。
 もうすぐ、四天王寺の古本まつりがあるが、100円均一台をぐるぐる回れると
思うと、うれしくなってくる。やっぱり私は100円台が似合っている。今年もカメの池の横を通り、100円均一のコーナーに走り込もう。