古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

久々の大物

 本を買いたくなり、夕方、南の方へ、散歩にでる。散歩といっても古本屋から古本屋への道は、自転車でぶっちぎる。
 それで重い重い荷物を持って帰ってきた。
 『方寸』の復刻版、全5巻。それにしても安かったけど重かった。こころは軽かった。(こんな文章、だれか書いてたな)本当なら5万円ぐらいするのではないか。昭和47年、三彩社、800部の復刻である。これには小さな『方寸画歴』が2冊付いているので、欠けてないか丁寧に調べる。
 美術雑誌『方寸』については、山口昌男が『敗者の精神史』で、触れていた。それでそこのところを読み返した。
 店舗の方は、たこ焼きやをつぶして元の状態に戻すところ。これは、家主にやってもらいたかったな。
 一応、管理会社に電話する。
 「ファックスで送ったように、来週、工事に入って元にもどしますが、いいですか。」
 「はい、問題ないようですので、いいですよ」
 「もう一度確認しますけど、私が出るとき、たこ焼きやに戻せ、ということはないですよね。」
 「ハハハ、そんなことはないですよ、ハハハ」