古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

かっぱ横丁元気なし

 かっぱ横丁に行って来たが、セールなのに元気が感じられなく残念だった。こんなときこそがんばってほしいな。人も少なくさびしかった。みんなで盛り上げる方法ないかな。
 結城信一『萩すすき』を買った。
 彷書月刊、板垣鷹穂特集号も買った。そうかそうだったのか。鷹穂は「たかお」と読むのか、知らなかった。すぐ電車で読みはじめたが、さすがにいい特集号になっていたので、うれしくなった。
 結城信一は、いくつか読んでいるが、まだそのよさがわからない。一作、ぐっとくる作品があればいいのだがまだ出会えていない。とは言っても『不吉な港』はよかったか。読み返そうか。もちろん、嫌いな作家というのではない。少し感じはちがうが、川崎長太郎も私にとってはそういう作家。
 古書会館にも寄りたかったが時間がなかった。それで末広に。
 村上春樹訳の『月曜日は最悪だとみんなは言うけれど』。
 ジャズ喫茶「ホワッツニュー」でコーヒー。
 バーニー・ケッセル『オン・ファイヤー』やコールマン・ホーキンスがかかる。
 読書は、結城信一丸山健二村上春樹訳を少し。
 風呂で、武藤康史『安藤美保の日記』のコピーを読む。
 これなど、文庫か新書にいいのでは。
 青春物語として読めるし、教養小説としても読める。武藤康史の解読は、安藤美保のことより武藤康史のことがよくわかるように思う。なかなか興味深い読物で、なが風呂になった。