古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

昨日のこと

zenkoh2008-04-26

 昨日は昼過ぎ四天王寺を出て梅田にむかう。電車に乗ると、南森町で乗り換えるつもりが、何と寝てしまう。極度の集中から解き放され緊張が緩和された。寝たといっても一瞬なので、東梅田で降りる事ができた。ここだと、ジャズ喫茶ホワッツニューまで遠いんだなあ。両手の本が重いが、旭屋書店で新刊チェックする。ピッコロでカレーを食べ、途中、萬字屋さんに寄る。欲しい本があったが、ついさっきまで安い本を見ていたので、どうしても買えなかった。もうないだろうなあ。
 ジャズ喫茶で、買った本を一冊づつ、味わう。
 赤塚書房、光田文雄、南の海、があった。光田文雄は、浅見淵尾崎一雄が出していた雑誌『小説』に何編か小説を載せたり、確か『文學クオタリイ』にも書いていた。著書は『南の海』一冊だったはず。この赤塚書房本は、浅見淵の力添えがあったのだろうか。とにかく、ただでさえ見つけにくい赤塚書房本のなかでも、とくに見ない本だと思う。書影を見た事はあるが、手に取って見たのは生まれてはじめてだ。
 パンテオン叢書もうれしかった。版元は金櫻堂。大正3年。この叢書は他に、チェーホフとかゴオリキーとかが入っていた。5、6冊しか出なかったのだと思う。文庫よりひとまわり大きい。
 ジョセフ・コンラッドの『あははのアンナ』も面白そうだ。英文も全文載っている。これも文庫よりひとまわり大きいサイズ。岡倉由三郎の訳も楽しみ。
 ジャズは、リー・モーガン、タル・ファーロー、ミルト・ジャクソンバド・シャンク、マイルス、などがかかった。
 仕事が終わったのは、10時。急いで、京都にもどり、「ザンパノ」に入ったのは、深夜12時ちょっと前だった。まだ多くの人がいた。扉野くんの出版記念パーティーだったのだ。遅くなったけど、扉野くんと少し話をしてお祝いの気持ちを伝えた。