古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

鳩よ!

  いろいろやることあり満足に古本屋めぐりできない。今日も、井上書店、吉岡書店、ブックオフしか回れなかった。
 吉岡の店頭で、小林頼子『フェルメールの世界』を100円で。ブックオフでは、『鳩よ!』の萩原朔太郎特集が、105円。
 この前、タダでもらってきた、扶桑書房の古書目録をなにげなく見ていると(28号)、小野松二編集雑誌『1928』『1929』の書影が出ていた。7冊で18万円か。いい値がついている。28号というから、かなり前の目録なので(現在87号)、注文はできない。いやもともと注文できないが。電車のなかで、こんな古い目録をみて感心しているのは、ぼくだけにちがいない。
 実家の2階に少しだけ本を置いてるのだが、そのことで、親におこられた。本が重たいというのを知らんのか、というのだ。でも本当にちょこっとなのだ。「こんなんで底抜けるわけないやろ」「こんなんで底ぬけるんやったら、もう何人も友達死んでる」「あと5倍あっても大丈夫や」といろいろ説明するが、自分でも説得力のない言葉に思えてきて、言うのをやめる。何年か前に全く同じ、いい合いがあったことを思い出した。