古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

画家の巴里本

zenkoh2007-06-20

 今日の朝日新聞朝刊に、中原中也渡辺一夫に献呈した『ランボオ詩集』(野田書房)のことがでていた。渡辺一夫に贈られた大江健三郎中原中也記念館に寄贈したという。中也が翻訳にあたり、渡辺一夫に教わりに行ったというのは知らなかった。小林秀雄の紹介だったという。大江健三郎は『空の怪物アグイー』を書いたあと、渡辺一夫に呼び出され、もらったらしい。『ランボオ詩集』の翻訳は、昭和12年、中也が子供を亡くしたあとの苦しい時期の仕事で、渡辺氏が大江氏を励ましたのだろう。記事は、白石明彦。
 金箔書房に寄る。梅崎春生の『てんしるちしる』の話、中尾務さんの話。
 サミー・デイヴィス・ジュニア『ハリウッドをカバンにつめて』(早川文庫)。これは持っているが、とても面白いので「善行堂」に出そう。アメリカ映画、ショービジネス、エンターテイメント、などに興味ある人におすすめ。小島善太郎の『巴里の微笑』は画家の巴里本として買っておく。100円は安いなあ。中川道弘『古本ユーモア集』と『古本こばなし集』(小型本)を各400円で買う。
 ブックオフにも寄って、藤沢桓夫『大阪自叙伝』を105円で買う。100円ぐらいだと、つい買ってしまう。