古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

古本屋に行かない日

 ちょっとしたことがあり、土日と仕事が休みだったにもかかわらず、家に閉じこもっていた。テレビを見たり本を読んだりしてのんびり寝転んでいた。だから今日はあまり書くことがない。
 ネットで古本を検索していると、真尾悦子(ましお・えつこ)の『阿佐ヶ谷貧乏物語』が1600円で出ていた。この本、たくさんの人に読んでほしいなあ。戦後、外村繁の家に夫婦で住み込み、主に食べ物で苦労する話なのだが、真尾さんの
人を見る目が優しく文章も巧みで素晴らしい。阿佐ヶ谷の文士たちも数多く登場するのも楽しい。100円で見つけることもできるだろうが、1600円でも高くないと思える一冊だ。また読み返したくなってきた。