古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

本日の善行堂、いつものように、12時から20時までの営業です。
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たくさんのお客さんでした。
父親と来た女の子と少し話す。
阿部昭とか小川国夫が好きなんです」
「それは、いいの読んでるなあ」
「どうして、この店にこんな本があるんですか」
「それは、自分で好きで集めてきたのと、
お客さんが売ってくれたり、市で買ってきたり、いろいろですよ」
「私は、フランス文学なんかを読んでいたんですが、最近、
日本のマイナーな作家を読み出したんです」
「日本にも良い作品がいっぱいあるよ」
「私、こう見えても、中学生なんです。まわりに本の話をする子がいなくて」
「そうか、中学生か、すごいなあ、大人でも阿部昭読む人少ないよ。
また話をしにきたらいいよ。」
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こんな中学生がいるのは、本当にうれしい。
また来てくれるとうれしい。
文学、やっぱりいいもんだ。きっと大丈夫。
「こう見えても」というのもよかった。
この女の子、均一台から、坂上弘の文庫を選んでいた。
これは、すごいことだなあ、と思う。
めちゃくちゃ、話が合いそう。