古本ソムリエの日記

古書善行堂 山本善行

詩集がよく売れた日

 昨日は詩集がよく売れた。
 思潮社の現代詩文庫はすばらしいシリーズ。その富永太郎詩集、尾形亀之助詩集、それと茨木のり子詩集も。伊東静雄についての評論も。
 田中大さんに『藝能懇話』20号を見せてもらう。特集が、肥田晧三座談、この前の忘年会でも見たのだが、酔っぱらっていたので、もう一度ということになった。これはすごい雑誌になっている。副題に「大阪の人と本」とあるように、大阪の文化に興味ある方はぜひ手に取ってもらいたい。私もできれば波屋書房か杉本梁江堂で買いたい。
 ジャズが好きな青年。近くに住んでいるという。トランペットを習っているというので、「To Diz With Love」をかけた。すごいいいですね、と喜んでくれた。ジャズの専門店ミムラも宣伝しておく。またゆっくりジャズを聴きに来て。
 若者と話しているとき、60歳ぐらいの方も話しかけてくださる。私のことを知っていて、一度来たかったと。歌舞伎愛好家で上方芸能などに執筆もされているとか。わたしのことをたくさん褒めてくださる。東の出久根さん西の〜とまで。さすがに、それはないですよ。でも褒められると素直にうれしい。こいいう人に支えられている。
 Mさん、天神橋筋に行ってきた帰りに寄ってくれる。元気だなあホント。古本パワーか。
 古井由吉の『人生の色気』を読んでいると、背の高い青年が、一日に何冊ぐらい読めますか、と話しかけてくれる。そんなに読めませんよ。これは塾をやってたときもそうですが。でも毎日読むのですから。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 今日は海文堂に行きたかった。
 でもやっぱり善行堂を開けないとね。
 12時2分前に来たけど開いてませんでしたね、と開店早々お客さん。
 そうなのです、ときどき遅刻してしまいます。
 東京から実家の三重に帰ってきて、善行堂へ。
 未来くんが国会図書館に勤めている友だちと。洲之内徹の話など。
 今日もたくさんのお客さんでした。
 滋賀から来てくれた女性は善行堂2回目だと。
 この前は湯浅芳子を買って下さったというので思い出した。
 そのとき湯浅芳子が売れたので、びっくりしたのでした。
 今日も、いい本でした。吉田健一の『感想A』『感想B』。垂水書房ですよ。
 今まで棚に残ってたのが不思議だ。次回はもっと話したいな。
 私がいいと思う本が売れるのでうれしい。
 読書は、野口冨士男の『作家の手』。