「珈琲舎書肆アラビク」というブックカフェが、梅田に出来た。案内ハガキが届いたので、また行ってみよう。確か、スムースの会に来てくれたんだ。どんな店なのか楽しみだ。
今日も朝から古本がらみ。毎日毎日ええかげんにしときや。呑気にもほどがある。他にやらなあかんことあるやろ。いつまでも心の中身は子供やな。
そんな声が聞こえてくるが、もうここまで来たら仕方ない。今年最後と思って大阪古書会館に向かう。10時30分ごろに着き、100均のまわりをぐるぐるまわる。でも一冊も買えなかった。
それでも30分は100均の前でねばった。一冊ぐらい100円で買いたいではないか。
それでですね、このあとスゴイ本があったのです。
少し字を大きくしたいぐらいです。久保田彦保詩集『駿馬』(大正15年、近代詩社)、南江二郎宛署名入り。久保田彦保は、椋鳩十のペンネーム。椋鳩十は、佐藤惣之助の『詩之家』同人で、詩を書いていたのだ。これが、500円。
いつも、「山本くん、どうや、ええ本買ったか」などと言いながら、ぼくのカバンを引っ張ったり、腕を引っ張ったりする、やんちゃな大先輩も、ぼくが大事に抱えていたこの詩集をみて、ちょっと表情が変わった。「ほう、くぼたひこやす、きんだいししゃ、か、ええほんかったな」。顔をみると、いつものように笑ってなかった。
その他、沼波瓊音『芭蕉の臨終』(大正2年、初版、敬文館)、300円。